滋賀県大津市にある建部大社は近江国一之宮(国を代表する第一位の神社)として、長い歴史と由緒をもつ古社です。
神門
拝殿の前にはご神木の三本杉がそびえていました。
本殿
ご祭神は日本武尊、隣の権殿には大己貴命(おおなむらのみこと)が祀られています
日本武尊をご祭神とすることから武門の崇敬も篤く、「平治物語」では、伊豆に配流される源頼朝が
立ち寄り、参籠してみずからの前途を祈願したと書かれています。
本殿の裏には菊花石
菊花石って、初めて見ました。
きれいに菊の形が浮かび上がっているので、菊の化石かと思いましたが、そうじゃなくて自然にできた模様だそうです。
若い人の間ではパワースポットとして有名なのだそうです。
本堂横には、鎌倉時代 文永7年(1270)の銘がある石灯籠がありました。
この地は瀬田の唐橋の近くにあるため、度々の戦乱に巻き込まれて兵火で焼かれ、歴史ある宝物はほとんど残っていないそうです。
そんな中で、数少ない重要文化財です。
幻の千円札
昭和20年8月、日本で初めて作られた千円札です。
なんとそこには、日本武尊と建部大社が図柄に使用されています。
発行された枚数が極めて少なく、幻の千円札といわれています。
願石とお食い初めの石
真ん中の大きな白石が「願石」で、願い事を石に書いて朝夕願掛けをすると願いが叶うとか。初穂料千円。
また周りの小さな石は「お食い初めの石」で、生後100日に行われる「お食い初め」に歯固めの石として使って下さいとのこと。これは無料です。
宝物殿
宝物殿の中には、きらびやかな神輿が並んでいます。
大津三大祭のひとつ「船幸祭」(8月17日)では、御座船に神輿を乗せ、唐橋畔から瀬田川を下っていきます。
これは、日本武尊が船団を従え、海路をたどった故事に基づく神事です。
また、日本武尊の妃の神像とされる女神像(重要文化財)もありました。
右袖で口元を覆うしぐさは、平安時代をしのばせます。
この女神像は、この秋、東京三井記念美術館で展示されます。
これについては、先日記事を書きましたので、ご覧になって下さい。
http://oumiji.jugem.jp/?day=20120727そうそう、境内の片隅に御神水もありました。
夏は冷たく、冬は温かい、自然の地下水です。
御神水を頂いてリフレッシュし、次の行程に向かって出発しました。
建部大社の住所:大津市神領1−16−1
建部大社のwebページ:
http://takebetaisha.jp/